AGAクリニックと皮膚科の違いは?保険は適用される?目的別の損しない選び方を徹底解説
「最近、抜け毛がひどい。AGA治療を始めたいけど、AGAクリニックと一般皮膚科って、いったい何が違うの?」
「なんとなく皮膚科の方が保険が効いて安いイメージがあるけど、本当はどうなんだろう?」
この記事では、損しないために絶対に知っておくべきAGAクリニックと皮膚科の違いと正しい選び方を解説します。
当サイトはAGAクリニックを紹介するポータルサイトですが、AGAクリニックをひいきはしません。皮膚科の方が向いている症例もありますので、明確に説明します。
この記事を読み終える頃には、どっちに行けばいいんだろうという漠然とした不安から解放され、自信を持って次の一歩を踏み出せるようになっているはずです。
AGAクリニックと皮膚科は何が違う?

AGA専門クリニックと一般皮膚科には、大きく以下の3つの違いがあります。
- 治療の目的が違う
- 診断の深さが違う
- 治療の選択肢の幅が違う
それぞれの違いを詳しく解説します。
治療の目的(ゴール)
最大の違いは以下のように、治療のゴール設定です。
- AGA専門クリニックの目的は積極的な発毛・育毛
- 一般皮膚科の目的は現状維持・進行予防がメイン
AGAクリニックは薄毛治療に特化しているため、髪を増やすための専門的なアプローチが中心となります。
一方、皮膚科はあくまで皮膚疾患全般を扱うため、AGAに関しては進行を止める薬の処方が基本となります。
診断の深さ
あなたの薄毛の状態をどう診るかも大きく異なります。
AGA専門クリニックでは、問診・視診があります。それに加え、マイクロスコープによる頭皮の詳細な確認、血液検査(薬の副作用リスク確認)、場合によっては遺伝子検査まで行います。
一般皮膚科は基本的には問診と視診が中心です。
そのため、AGA専門クリニックでは、なぜ薄毛になっているのか、どの治療が最適かを深く掘り下げて診断します。
治療の選択肢の幅
診断の深さが違うため、当然、提案される治療の幅も変わります。
AGA専門クリニックは治療の選択肢が非常に多いです。内服薬や外用薬(ミノキシジル)はもちろん、頭皮に直接成分を注入するメソセラピー(注入治療)や自毛植毛といった高度な治療まで選べます。
一般皮膚科の治療の選択肢は限定的です。基本的には内服薬(フィナステリド等)の処方がメインとなります。オンライン診療では注入治療などは物理的に不可能です。
皮膚科ならAGA治療は保険適用される?

まず、AGA治療を始める上で知っておいて欲しい重要な事実をお伝えします。そして、その誤解について解説します。
皮膚科でAGA治療を受けても保険適用外
AGA(男性型脱毛症)の治療は、一般皮膚科で受けても保険適用外(自由診療)です。
「皮膚科なのに保険が効かないの?」と驚くのも無理はありません。多くの方は「皮膚科=保険証が使える」ので安いと思い込んでいます。
このよくある誤解こそが、病院選びを混乱させる原因なのです。
なぜ「皮膚科=保険適用」と誤解されるのか?
普段、私たちは風邪を引けば内科へ、肌が荒れれば皮膚科へ行き、保険証を提示します。自己負担は(通常)3割です。
この日常の当たり前の経験を、AGA治療にも当てはめてしまうのは自然なことです。
しかし、国の医療制度において、AGA治療は病気やケガの治療とはみなされません。残念ながら、容姿を美化するための美容整形やシミ取りレーザーと同じ美容目的の扱いなのです。
そのため、AGA治療は自由診療となり、かかった費用はすべて自己負担となります。これは、AGA専門クリニックであろうと、街の一般皮膚科であろうと、どこで受けても変わらないです。
保険が適用される抜け毛と、適用されないAGA
「抜け毛の治療は全部ダメなの?」と思うかもしれませんが、そうではありません。
保険が適用される抜け毛も存在します。以下がその例です。
- 円形脱毛症
- 脂漏性脱毛症
- びまん性脱毛症(特定の病気や薬の副作用など)
これらは病気として扱われるため、皮膚科で保険診療が可能です。
しかし、知っておいてほしいのは、成人男性の薄毛の悩みのほとんどはAGA(男性型脱毛症)だということです。そして、AGAは病気ではなく進行性の体質として扱われ、保険適用外となります。
まずあなたがやるべきことは、自分の抜け毛が保険の効く病気なのか、保険の効かないAGAなのか、ハッキリさせることなのです。
混合診療の禁止という落とし穴
「それなら、頭皮のかゆみ(保険)のついでに、薄毛の相談もしよう」と考える方もいるかもしれません。しかし、ここにも落とし穴があります。
原則として、同じ日に保険診療と自由診療を同時に行うこと(混合診療)は国のルールで禁止されています。
皮膚科に行って「今日はかゆみの薬(保険)にしますか?それとも薄毛の薬(自費)にしますか?」と選ばされてしまうケースもあります。ついでに安く済ますことはできないのです。
AGA治療の保険が効かないなら何を基準に選べばいい?

保険適用外となれば、クリニックと皮膚科の区別はないと思われるのも当然です。
保険という価格の基準が同じである以上、比べるべきは場所ではありません。治療に求める目的(ゴール)です。
- 積極的な発毛・育毛ならAGAクリニック
- 現状維持・進行予防なら一般皮膚科
この治療ゴールの違いこそが、どちらを選ぶかの基準になります。
クリニックと皮膚科の7つの違い
AGAクリニックと皮膚科、両者の違いを一覧表にまとめました。
| 比較項目 | AGA専門クリニック | 一般皮膚科 |
|---|---|---|
| 治療のゴール | 積極的な発毛・育毛 | 現状維持・進行予防 |
| 診断方法 | 視診、マイクロスコープ、血液検査、遺伝子検査 | 視診、問診がメイン |
| 治療の選択肢 | 多い
(投薬、外用薬、注入治療、自毛植毛) |
少ない
(基本的に投薬のみ) |
| 処方される薬 | 内服薬(フィナ/デュタ)、外用薬(ミノキシジル) | 内服薬(フィナ/デュタ)のみの場合が多い |
| 保険適用 | ×(自由診療) | ×(自由診療) |
| 費用(目安) | 治療法による(月額1万~10万超) | 薬代のみ(月額5千~1万)+診察料 |
| オンライン | 対応多い | 対応少ない |
この表から分かるように、最大の違いは治療の選択肢と診断の深さです。
一般皮膚科はAGAを止める薬(内服薬)がメインとなります。一方で、AGAクリニックは止める薬に加え、生やす治療(外用薬、注入治療、植毛)まで選べます。
積極的な発毛・育毛が目的ならAGAクリニックへ!
もし、あなたのゴールが現状維持ではなく、失った髪を積極的に取り戻したい(発毛させたい)のであれば、選択肢はAGAクリニックになります。
なぜなら、クリニックには発毛のための環境が揃っているからです。
毛髪診断士の視点から見ても、マイクロスコープで頭皮の状態や毛穴を詳細に確認することは、治療方針を決める上で非常に重要です。また、血液検査で副作用のリスクを事前にチェックし、安全に治療を進められます。
治療法も、日本皮膚科学会が推奨する内服薬や外用薬(ミノキシジル)はもちろん、メソセラピー(頭皮に発毛成分を直接注入する治療)や、自毛植毛まで、幅広い選択肢が用意されています。価格が高いのには高いなりの理由があるのです。
現状維持・進行予防が目的なら一般皮膚科
もし、あなたのゴールが発毛とまではいかなくても、これ以上、薄毛を進行させたくない(現状維持)のであれば、一般皮膚科も有力な選択肢です。
一般皮膚科でのAGA治療は、薬物療法がメインです。具体的には、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬が処方されます。
これらの薬の主な効果は、抜け毛の進行を抑える(予防)ことです。つまり、現状維持が目的となります。
メリットは、クリニックで高額な注入治療(メソセラピー)などを受ける必要がないため診察料+薬代だけで済むことです。ジェネリックを選べば月々の薬代も抑えられます。
発毛は望めないかもしれませんが、予防と割り切ればコストを抑えた治療が可能です。
AGAクリニックでの男女の治療の違いについて詳しくはこちらをご覧ください。
髪を現状維持したい場合にタイパ・コスパが良い方法は?

薬だけでいいなら、安く済ませたいというのが本音ですよね。その場合、選択肢は一般皮膚科か、最近増えているオンライン診療の2つになります。
それぞれを比較検討して解説します。
一般皮膚科のメリット・デメリット
一般皮膚科のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
最大のメリットは初期診断です。医師に対面で抜け毛が本当にAGAかを診断してもらえます。万が一、保険が効く病気だった場合、ここで判明します。
また、医師が目の前にいるため、薬の副作用や疑問点を直接聞ける安心感があります。ジェネリック医薬品を処方してもらえば、コスパも悪くありません。
デメリット
デメリットは、時間的な負担が大きいことが挙げられます。病院での待ち時間、診察、薬局での手続きなどを含めると、半日を費やしてしまうことも珍しくありません。また、薬代とは別に初診料や再診料が毎回発生します。
さらに、医師がAGA(男性型脱毛症)に精通していない場合、適切な説明や治療が行われず、単に薬を出すだけで終わってしまう可能性もあります。
オンライン診療のメリット・デメリット
オンライン診療のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
メリットは圧倒的なタイパとコスパです。スマホ一つで、いつでもどこでも診察が受けられ、薬が自宅に届きます。通院の手間はゼロで、薬代が安いのが最大の魅力です。
さらに、オンラインなので、薄毛治療というプライバシーが完全に守られます。
デメリット
正確な診察が難しいことが最大のリスクです。画面越しの視診だけでは、マイクロスコープで頭皮を見るようにはいきません。
血液検査ができないのも致命的です。AGA治療薬には、まれに肝機能障害などの副作用があります。
自分の肝臓が薬に耐えられるか、チェックなしで飲み始めるのは危険な場合があります。また、治療は薬の処方に限られます。
皮膚科とオンラインのいいとこ取り
タイパ・コスパ・安全性のすべてで損しないための、ベストは、皮膚科とオンラインのいいとこ取りをすることです。
最悪の場合、自分の抜け毛がAGAかどうかも分からないのに、安いからとオンライン診療で薬を買い続けることになりかねません。もしAGAでなかったら、お金をドブに捨てることになります。
また、副作用が出たなら、安さ以上の代償を払うことになります。
ベストな選択を紹介します。
- 初回のみ、対面の一般皮膚科またはAGAクリニックの無料診断へ行きます。
- 自分はAGAであるという確定診断と、(安全のための)血液検査を受けます。
- AGAと確定し、薬物治療(フィナステリド等)の方針が決まったら、2回目以降の薬の処方をオンライン診療に切り替えます。
このステップを踏めば、診断の確実性と安全性を確保できます。
積極的に発毛させたい場合の最適解は?

現状維持では満足できない、失った毛を取り戻したい、あなたの選択肢はAGA専門クリニック一択です。
安くはありませんが、クリニックの高さは、発毛の可能性への対価です。
なぜ発毛にはクリニックの併用治療が必要なのか?
フィナステリド(内服薬)は、抜け毛(AGA)の進行を止める役割があります。そして、ミノキシジル(外用薬など)は、血流を促進し毛母細胞を刺激するアクセル役です。
皮膚科やオンラインで処方されるフィナステリドだけの治療は、ブレーキを踏んでいるだけで発毛効果は限定的です。本気で発毛を目指すなら、抜け毛の進行を止めつつ、同時に増やす必要があります。
AGAクリニックでは、ミノキシジル外用はもちろん、メソセラピー(発毛成分を直接頭皮に注入)や、自毛植毛などを組み合わせて、あなた専用の治療プランを作ってくれます。これが併用治療です。
クリニックの自由診療費用の内訳と相場
高いと言っても具体的に何にいくらかかるのでしょうか。内訳を透明化しましょう。
初診料・カウンセリング料は無料のところが多いです。そして、検査料は血液検査、マイクロスコープ診断などで無料~1万円程度です。
治療費は以下の通りです。
- 内服薬/外用薬プラン:月額1万円~1.5万円
- 注入治療(メソセラピー等)追加プラン:月額3万円~5万円
- 自毛植毛:100万円~
確かに高額ですが、自己流で悩むより短期間で目に見える効果が期待できるのも事実です。
AGAクリニックの費用について詳しくはこちらをご覧ください。
失敗しないAGAクリニックの選び方3ポイント
では、どうすれば高額で効果のない最悪のクリニックを避けられるのでしょうか?
治療の選択肢(実績)が豊富か?
メソセラピーや植毛など、幅広い治療法を提示できるかを調べましょう。薬の処方しか提案しないクリニックは、実質、皮膚科と変わりません。
診断(検査)が丁寧か?
マイクロスコープや血液検査をしっかり行い、患者一人ひとりの状態に合わせた提案をしてくれるか確認しましょう。「あなたの場合は〇〇は不要です」といった提案もしてくれる医師は信頼できます。
費用が明瞭で、無理な勧誘がないか?
毎月いくらかかるのか、総額はいくらかを明確に示してくれるかも大切です。無料カウンセリングの場で、高額なパッケージ契約を強引に迫るクリニックからは、すぐに逃げてください。
まとめ
AGA治療について、まず知っておくべき最大の誤解は、「皮膚科=保険適用」ではないという事実です。AGA治療は、原則として自由診療となります。
したがって、クリニック選びの基準は、あなたが目指すゴールに合わせるべきです。迷ったら、まずは一度、専門家による対面での診断を受けてください。
最も避けたいのは、間違った治療に貴重な時間と費用を費やし、取り返しのつかない状況になることです。
多くのAGAクリニックでは無料カウンセリングや無料診断を提供しています。これは、マイクロスコープなどを使用し、あなたの頭皮の状態をチェックしてもらえる絶好の機会です。この場で高額な契約を結ぶ必要は一切ありません。
自分の現状を正しく知り、AGAクリニックと皮膚科を効果的に選びましょう。
AGAクリニックと皮膚科、どちらが安いですか?
どの治療ゴールを目指すかで変わります。もし薬(フィナステリド)で現状維持だけが目的なら、診察料+薬代(ジェネリック)で済む皮膚科やオンライン診療が安くなります。
しかし、積極的な発毛を目指してメソセラピーなどを行う場合は、皮膚科では対応できず、AGAクリニックでの高額な治療が必要になります。どちらもAGA治療である限り保険適用外です。
オンライン診療だけでAGA治療を始めるのは危険ですか?
初回からは推奨しません。オンライン診療は安価で便利ですが、血液検査ができないため、副作用のリスク管理ができません。また、マイクロスコープ診断ができないため、本当にAGAかどうかの正確な診断が困難です。
損しないための推奨ステップは、初回だけ対面で診断と検査を受け、安全性を確認した上で、2回目以降の薬の受け取りをオンラインに切り替えることです。
AGA治療薬(フィナステリド)を飲めば、髪は生えてきますか?
主な効果は抜け毛の予防(現状維持)です。発毛効果は限定的です。フィナステリドの役割はAGAの進行を止めるものです。
発毛促進は、ミノキシジル外用薬や、メソセラピー(注入治療)などが担います。発毛させたいのであれば、AGAクリニックで併用治療を検討する必要があります。

